犬・猫フードの原材料表示はどう見ればいい?

犬・猫フードの原材料表示はどう見ればいい?

犬・猫フードの原材料表示は、原材料名を前から順に確認し、犬用・猫用の区分、総合栄養食かどうか、気になる原料や添加物の有無を合わせて見るのが基本です。原材料の最初に書かれたものほど、配合量が多い傾向があります。

ただし、原材料名の順番だけで「良いフード」「悪いフード」と決めることはできません。犬や猫に必要な栄養を満たしているか、年齢や健康状態に合っているかまで確認して判断しましょう。

犬・猫フードの原材料表示は前から順に見る

まず、パッケージの「原材料名」または「原材料」の欄を確認します。一般的に、原材料は配合量の多い順に表示されるため、最初に何が書かれているかが大切です。

たとえば、次のような表示があるとします。

肉類(鶏肉、チキンミール)、穀類、油脂類、魚介類、ビタミン類、ミネラル類

この場合、表示上は「肉類」が最初に記載され、次に「穀類」「油脂類」などが続いていることが分かります。ただし、原材料名だけでは、それぞれの正確な配合量や栄養価までは判断できません。

最初に確認する項目

  • 犬用か猫用か
  • 成長期、成犬・成猫用、シニア用などの対象年齢
  • 「総合栄養食」「間食」「療法食」などの目的
  • 原材料名の先頭に書かれている原料
  • アレルギーや体質に関係する原料
  • 添加物の種類
  • 給与量や保存方法

原材料欄だけでなく、パッケージ全体を確認することがポイントです。

「肉類」「魚介類」などのまとめ表示にも注意する

原材料には、「鶏肉」「牛肉」のように具体的に書かれる場合だけでなく、「肉類」「魚介類」「穀類」「野菜類」のように、複数の原料をまとめて表示する場合があります。

このような表示では、具体的に何の肉や魚が使われているか、原料の内訳が表示だけでは分からないことがあります。特定の食材を避けたい場合は、「肉類」などのまとめ表示だけで判断せず、商品の問い合わせ窓口やメーカーの資料で内訳を確認してください。

また、「チキンミール」「魚粉」「動物性油脂」のような加工原料の名前があっても、それだけで品質が低いとは限りません。加工によって水分を減らした原料や、栄養成分を調整した原料もあるため、原料名だけで優劣を断定しないことが大切です。

原材料名の順番だけでフードの良し悪しは決められない

原材料の最初に肉が書かれていても、そのフードがすべての犬や猫に適しているとは限りません。反対に、穀類や加工原料が含まれていることだけを理由に、避ける必要があるとも限りません。

食事を選ぶときは、次の情報を組み合わせて見ます。

確認する情報 見るポイント
原材料名 主な原料、避けたい食材、添加物の有無
目的 総合栄養食、間食、補助食などの区分
対象 犬用・猫用、年齢、体格、妊娠・授乳期への対応
成分表示 たんぱく質、脂質、粗繊維、灰分、水分など
給与量 体重や年齢に合った1日の量の目安
保存方法 開封後の保管方法や早めに使い切る必要性

原材料表示は「何が使われているか」を見る欄で、栄養バランスを直接示す欄ではありません。栄養面は、成分表示やフードの目的と合わせて確認します。

「総合栄養食」かどうかを確認する

主食として毎日与えるフードを選ぶ場合は、パッケージに「総合栄養食」と表示されているかを確認します。総合栄養食は、そのフードと水を与えることで、対象の成長段階に必要な栄養を満たすことを目的としたものです。

一方、「間食」「おやつ」「一般食」「副食」などは、主食として設計されていない場合があります。これらを主食の代わりに多く与えると、栄養の偏りにつながる可能性があります。

したがって、毎日の食事として選ぶなら、次の順で確認すると判断しやすくなります。

  1. 犬用か猫用かを確認する。
  2. 愛犬・愛猫の年齢や成長段階に合っているかを見る。
  3. 主食にする場合は「総合栄養食」と表示されているか確認する。
  4. 原材料名で、避けたい食材や体質に合わない原料がないかを見る。
  5. 成分表示と給与量を確認し、体重や健康状態に合うか判断する。

犬用と猫用のフードを取り違えない

犬用と猫用のフードは、必要な栄養の設計が異なります。猫は猫に必要な栄養素を食事から取る必要があるため、犬用フードを長期的に猫の主食として与えるのは適切ではありません。

反対に、猫用フードを犬に与えた場合も、猫用として調整された栄養やカロリーが犬に合うとは限りません。少量を誤って食べた場合と、毎日の主食にする場合は分けて考え、継続して与えるフードは必ず犬用・猫用の表示を確認してください。

「無添加」「天然」「ミール」の言葉だけで判断しない

原材料表示では、目立つ言葉だけでなく、表示の内容全体を見る必要があります。

無添加と書かれている場合

「無添加」と表示されていても、何を添加していないのかは商品ごとに異なります。保存料、着色料、香料など、対象となるものを確認してください。「無添加」だけで、すべての添加物を含まないと判断することはできません。

天然・自然由来と書かれている場合

天然由来の原料が、すべての犬や猫に合うとは限りません。天然の原料でも、体質に合わなかったり、摂取量に注意が必要だったりする場合があります。宣伝文句より、原材料名と栄養設計を優先して確認しましょう。

ミールや粉末原料が使われている場合

「ミール」「粉末」といった名前だけで、粗悪な原料だと決めつけることはできません。水分を減らして栄養成分を濃縮した原料もあるため、フード全体の成分表示や対象動物、製品の目的と合わせて判断します。

アレルギーや食物不耐性が気になるときの見方

特定の食材を避けたい場合は、原材料名を最後まで確認します。原材料の先頭だけでなく、少量の使用でも反応する可能性がある食材や、まとめ表示に含まれる原料まで確認することが重要です。

  • 鶏肉、牛肉、魚など、避けたい食材が明記されていないか
  • 「肉類」「魚介類」など、内訳が分からない表示がないか
  • 同じ商品でも、味やシリーズによって原材料が違わないか
  • 原材料変更の案内がないか

食後に皮膚のかゆみ、嘔吐、下痢などが繰り返し起きる場合は、原材料だけで原因を断定しないでください。食物以外の原因も考えられるため、症状があるときは動物病院に相談し、自己判断で食事制限を長期間続けないようにします。

療法食は原材料より先に獣医師の指示を確認する

腎臓病、尿路の病気、糖尿病などに対応する療法食は、原材料名だけを見て選ぶものではありません。病気の種類や検査結果によって、必要な栄養設計や与え方が変わります。

療法食を使う場合は、商品名や原材料表示だけで判断せず、獣医師から指示された対象、量、期間を確認してください。健康な犬や猫向けの一般的なフードと、療法食は目的が異なります。

原材料表示を見るときの結論

犬・猫フードの原材料表示は、まず原材料の先頭、犬用・猫用の区分、総合栄養食かどうか、避けたい原料の有無を確認します。そのうえで、成分表示、給与量、年齢や健康状態への適合性を見て選びます。

原材料名の順番や「無添加」「天然」などの言葉だけで優劣を決めず、愛犬・愛猫の目的に合う主食か、体質や健康状態に無理がないかを基準に判断することが大切です。