犬猫の災害時の避難用品は、ペットを安全に移動させる用品、飲食物、健康管理用品、排せつ・衛生用品を中心に準備します。避難所ではペットと人が別の場所で過ごすこともあるため、普段使っている用品に加えて、身元表示や写真なども用意しておくと安心です。
犬猫の避難用品チェックリスト
| 分類 | 主な用品 | 準備するときのポイント |
|---|---|---|
| 移動・安全 | キャリーバッグ、クレート、リード、ハーネス、首輪 | 猫は洗濯ネットを併用すると、キャリーへ入れるときに逃げにくくなります。犬は首輪とリードを外さずに移動できるようにします。 |
| 食事・飲み水 | フード、水、食器、給水用品 | 食べ慣れたフードを、できれば数日分以上準備します。水は人用とは別に、ペット用として確保します。 |
| 健康管理 | 常用薬、投薬用品、ワクチン接種記録、診療情報 | 薬を使っている場合は、薬の名前や用量が分かる資料も一緒に保管します。 |
| 排せつ・衛生 | ペットシーツ、猫砂、処理袋、新聞紙、タオル、ウェットティッシュ | 猫砂は普段使っているものを優先し、使用済み用品を密閉できる袋も用意します。 |
| 身元確認 | 迷子札、マイクロチップ情報、ペットの写真 | 飼い主と一緒に写った写真や、特徴が分かる写真があると、離れた場合の確認に役立ちます。 |
| 環境・ストレス対策 | 使い慣れた毛布、タオル、おもちゃ、洗濯ネット | においの付いた布や普段使いのおもちゃは、環境の変化による不安を和らげることがあります。 |
最優先で準備する避難用品
すべてを一度に持ち出せない場合は、まず移動用具、フードと水、薬、排せつ用品、身元確認用品を優先します。
1. キャリーケース・クレートと脱走防止用品
猫はキャリーケース、犬は体の大きさに合ったクレートやキャリーを使います。災害時は大きな音や人の出入りで驚きやすいため、抱きかかえて移動するだけでは脱走の危険があります。
犬には首輪、リード、ハーネスを用意し、猫にはキャリーケースに加えて洗濯ネットを準備すると移動時の安全対策になります。キャリーケースには、普段から入る練習をさせておくことが大切です。
2. 食べ慣れたフードと飲み水
避難先で別のフードに変えると、食欲低下やおなかの不調につながることがあります。ドライフード、療法食など、普段食べているものを密閉できる袋や容器に入れて保管します。
水、フード用と水用の食器、折りたたみ式のボウルも準備しましょう。必要量はペットの種類、体格、季節、持病によって異なるため、自治体やかかりつけの動物病院の案内も確認します。
3. 常用薬と健康情報
持病の薬や継続して使う薬がある場合は、避難用品と一緒に保管します。薬の現物だけでなく、次の情報を紙やスマートフォンに記録しておくと、かかりつけの動物病院以外で相談するときにも役立ちます。
- ペットの名前、種類、年齢、性別
- 病名やこれまでの治療内容
- 薬の名前、用量、与える回数
- かかりつけの動物病院の連絡先
- 食物アレルギーや注意すべきこと
薬の保管方法や持ち出せる量は薬によって異なります。自己判断で中断したり、他の薬に変更したりせず、事前に動物病院へ相談してください。
犬に必要な避難用品
犬は、リードで安全に移動できるようにし、排せつや周囲への配慮に必要な用品を多めに準備します。
- 首輪、リード、ハーネスの予備
- クレートやキャリー
- ドライフードや療法食
- 飲み水、折りたたみ式の食器
- ペットシーツ、処理袋、新聞紙
- タオル、ブラシ、ウェットティッシュ
- 常用薬、予防接種などの記録
- 迷子札と、飼い主の連絡先が分かる表示
大型犬や力の強い犬は、避難時に飼い主が制御できるサイズや強度の用品を選びます。リードが切れたり外れたりした場合に備え、予備のリードもあると安心です。
猫に必要な避難用品
猫は環境の変化や大きな音に驚いて逃げやすいため、丈夫なキャリーケースと脱走防止対策を優先します。
- 扉を確実に閉められるキャリーケース
- 洗濯ネット
- 猫砂、簡易トイレ、処理袋
- 食べ慣れたフードと飲み水
- 食器や給水器
- タオルや使い慣れた敷物
- 常用薬、健康記録
- 迷子札、マイクロチップ情報、写真
キャリーケースの中に猫砂やタオルを入れる場合は、移動しやすさや汚れにくさも考えます。避難所などでキャリーを開けるときは、出入口を閉めた場所で行い、周囲に逃げ道がないか確認してください。
身元確認のために準備するもの
災害時にペットとはぐれた場合に備え、迷子札、首輪、マイクロチップ情報、ペットの写真を準備します。写真は毛色や模様、体格などが分かるものを複数用意し、スマートフォンだけでなく紙でも保管すると安心です。
迷子札には、飼い主の名前や電話番号など、連絡につながる情報を記載します。住所や電話番号が変わったときは、迷子札や登録情報も更新してください。
避難用品を準備するときの注意点
避難所での受け入れ条件を事前に確認する
避難所によって、ペットを受け入れる場所や、飼い主と同じ部屋で過ごせるかどうかなどのルールが異なります。自治体の防災ページや避難所の案内で、ペット同行避難の可否、受け入れ場所、必要な用品を確認しておきましょう。
避難所での過ごし方が分からない場合に備え、親族や知人、動物病院、ペットホテルなど、避難先の候補を平常時から考えておくことも大切です。ただし、災害時に営業や受け入れが行われるとは限らないため、事前に条件を確認してください。
用品を一つにまとめ、持ち出せる重さにする
避難用品は、すぐ持ち出せるバッグや箱にまとめます。フードや水は重くなりやすいため、ペットを運ぶことや、ほかの避難用品を持つことも考えて分けて保管します。
フードや薬には保管日を記入し、定期的に期限や状態を確認します。ローリングストックとは、普段使いしながら使った分を買い足す方法で、食べ慣れたフードを保ちやすくなります。
普段から避難用品を使う練習をする
災害時に初めてキャリーケースやクレートへ入れると、強い抵抗を示すことがあります。扉を開けた状態で部屋に置き、中で食事を与えるなど、嫌な場所ではないと覚えてもらう練習をします。
犬はリードを付けて歩く練習、猫はキャリーケースに入って短時間移動する練習を行います。無理に押し込まず、ペットの様子を見ながら少しずつ慣らしてください。
避難前に確認しておきたいこと
- 自宅から避難所まで、ペットと移動できる経路があるか
- 大雨、浸水、地震など災害の種類ごとに避難先が決まっているか
- 避難所でのペットの受け入れ場所や飼育ルールが分かっているか
- キャリーケースやリードをすぐ持ち出せるか
- ペットの写真、健康記録、薬がそろっているか
- 家族の誰がペットを運ぶか決めているか
避難用品は、ペットの種類や体格、持病、年齢、季節によって変わります。まずはキャリーケースやリード、食べ慣れたフードと水、薬、排せつ用品、身元確認用品をそろえ、次に自治体の避難所ルールとペットの避難経路を確認してください。







